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甘ったれた人間がお菓子を貪りながら入り浸るブログ。前フリもなく色々ネタバレすること多々あり。
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05.21.03:36

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  • 05/21/03:36

07.02.18:45

あるゴミ溜めの物語の中⑦

 
わざわざ胸糞を悪くするためにどろどろに溶けた椅子に座る



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06.28.01:28

あるゴミ溜めの物語の中⑥

 
「歯をみせて苦しがってんだか照れてんだか
とにかく乗り気じゃない浮気性な君が大好きだよ」



06.23.02:36

あるゴミ溜めの物語の中④

 
「忘れ物はとりにいけなかったけど新しいものを掴んでくれ」


某フリーマーケット会場より


06.16.21:25

ゴミ溜め物語②

  
今日も私はゴミ溜めに向かった。
空はどんよりと曇って今にも雨が降りそうだ。
何人かとすれ違う。まだ大丈夫。
「ヤな天気」
梅雨だからだろうか。
ゴミ溜めへと足を踏み入れる。ここからは気をつけなくては。
漁る。漁る。おもしろいものは、無い。
「今日は何もないかな・・・・・・げ」
一応傘を出しておこうとかばんを覗くと、針刺しに針が増えていた。
忘れてた、とかばんから黒いフードを取り出して、
頭からすっぽりと被った。これが無いと何かと面倒くさい。
「針を刺したのだぁれ」
あたりを見回すと、少し離れたところに黒い影が蠢いた。
のそのそとこちらへやってくる。
それは私と同じ黒いフードを被っている。
「こんにちは、ドチラさま」
「同じくこんにちは、ドチラさま」
いえ私は、と言おうとして、口を噤んだ。特に問題はない。
「今日はダレカさんが、いいものを落としましたか」
とりあえずドチラさまに聞いてみた。彼女は顔を顰める。
「あなたの針刺し、最低ね」
いきなりそれかとため息をつく。
 「どこのダレカさんがそんなもの捨てたの?不愉快だわ」
いえ、これは案外いいものですよ。心の中で反論する。
「稚拙だわ。感情がなさすぎよ。まったく気にならない。
もっと暖かみを加えなきゃいけないと思うの」
ドチラさまがまくしたてる。こういった人々は皆おしゃべりが好きだ。
特に根拠も、言える立場もないのに、どうでもいいことを
べらべらと刺すように話しまくる。
大抵は無視するべきなのだが、ほとんどはどうにも声がうるさくて、
言い返しては言い返して、自分も針を吐きだし続けて、
気づけばその人も、立派なドチラさまになってしまう。
一度そうなるともう戻れないし、それでもいいと思ってしまう。
「聞いてるの?」
ドチラさまは、ぼーっとしてる私を睨んだ。
「ああ、聞いてはいます」
「貴方の意見を聞かせてちょうだいよ」
面倒くさい。またいつかのやりとりが始まる。
顔を伏せた私を見て、ドチラさまは眉をぴくりと動かした。
あー  あー  あー  気づかれた
「貴方ボウカンシャね。何よ、話しかけて損したわ!
うすのろで、何も生み出さなくて、ただただゴミを漁るだけ。
自分の意見も言えない臆病者だわ。」
ドチラさまは顔を歪ませて、私の肩をどんと押す。
たちの悪いドチラさまにからまれてしまった。
ドチラさまの中には、ボウカンシャに優しいひとも多いのだが。
「ボウカンシャふぜいが、ダレカさんのものに触らないで!」
また強く肩を押されて、私は尻餅をついた。痛い。
ふん、と鼻をならして、ドチラさまはゴミ山の奥に消えていった。
それを確認して、私は息を吐きながら立ち上がった。
フードについた土をぱんぱんとはらう。
今日はもう帰ろう。疲れた。
まだ入り口しか見ていなかったけど、いいや。
ゴミ溜めと外の、境目を跨ぐ。
体が軽くなったような気がした。
さっそくフードを脱ごうとしたが、あるものが私の目に入った。

「ゴミ捨て場」に、ぽっかりと月が捨ててある。

ごくり、と喉が鳴る。欲しい。
疲れていたのも忘れて、私はゴミ捨て場に駆け寄った。
ぼんやりとした月に手をのばす。その瞬間、

「・・・うぅう」

突然景色が回転した。
胸が痛い。吐き気がする。
しまった、と思ったときにはもう遅かった。
「これは、事実、なのかしら」
月のフリした、まぁるい鏡が叫んだ。
ああ、なんで疑わずに飛びついてしまったんだろう。
やっぱり、疲れていたのかな?
「もう嫌だ、見たくない」

やっとのことでゴミ捨て場から這い出る。
景色がカッチリと元に戻る。
「今日はひどいめにあった」
フードを脱いで、空を仰ぐ。相変わらず曇っている。




06.15.23:35

ゴミ溜め物語

 

ゴミ溜めを漁っているとたまにいいものが落ちてたりする。
雨色の石。赤い動物の首輪。桃色の着物。70%OFFチケット。
最近は幻の針刺しを見つけた。珍しいものだ。
だがまさにゴミとしかいいようのない針ばかり刺さっている。
針を指に突き刺してみる。痛い。
指の穴から、愛だの侮辱だのが溢れ出した。
「全てが木っ端みじん。性格の前否定。侮辱ですぞ!」
止めどなく溢れる愛が叫んだ。
指を口に含む。そのえぐい味に顔を顰める。
「ここから溢れ出る愛は、歪んでいるなぁ」
私はぼんやりと思う。そして確信する。
結局ここには何もきれいなものが無いのだと。
よく見てみると、これまでに拾ったもの全てに針が刺さっていた。
気づかずに触れてしまい、指が切れる。
おびただしい量の愛、愛、愛、ああ、汚い。
「止まらないなぁ」
愛、愛、愛を止める術がない。
どろどろになった愛はいびつで、気色が悪い。
地面に落ち、ぐちゃぐちゃと音を立てて土の中に消えていった。
このまま無くなればいい。空に届かなければいい。
たまに、鳥が虫と間違えて空へとつれてってしまうのだ。
そうすると、大地には夥しい量の雨が降る。
一部の人間はその雨を掴もうとする。するりと抜ける。
「なんで雨を降らせるの!!」
自身のせいだとは知らず。

ゴミ溜めを漁るのは汚いけど、綺麗なものよりおもしろいんだ。
でもね、針が刺さるのは、嫌。

誰かにそう呟いた。
私の指からはまだいびつな愛が溢れ出ている。
「いつまでたっても止まらない。もしや私の血管にも、愛が?」
答えは出なかった。自分のことだからだ。

「ああ、ああ、ああ、愛が、ない
こんな愛のない奴、いらないわ
はやく、はやく、捨てられてしまえばいいのに」
こぼれた愛が叫んで、我に返った。
「馬鹿なこと言うんじゃあないよ。もう捨てられてるじゃないか」
と、私も針を刺しかえそうとしたが、やめた。
私は黒いフードを脱いでゴミ溜めを出た。今夜もまた来るつもりだ。
私と入れ替わりに、何人かがゴミ溜めに入って行った。
拾いにきた者もいれば、捨てにきた者もいた。
「何か、いいもの、あるかしら」
ここにはおもしろいものがたくさんある。
しかし、それを探しに、捨てにきた者たちは、
残酷で、汚らしい者ばかりだ。
「愛は、愛はどこかしら」
「愛を、私の愛を、見て」
ゴミ溜めの中に、悲鳴ともとれる声がこだまする。
「汚いなぁ」
そう呟いて、指を口に含んだ。甘かった。
なるほど、自分の愛は甘く感じるのだった。
針から生まれるいびつな愛となんらかわりはないのに。


今夜も、針の刺さったものを探しに行く。
沈みかけた太陽の光に目がくらんだ。
針に刺されたような痛みがした。







06.15.22:46

あるゴミ溜めの物語の中③

 
「愛がない。こんな奴いらない。早く捨てられてしまえばいい」



06.15.11:48

あるゴミ溜めの物語の中②

 
 「あいつに対する愛が感じられない」



06.11.12:17

あるゴミ溜めの物語の中

 
「漫才することが贅沢なことですかい?」